(2021年12月10日更新)
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
じおーた(Twitter@JiotaQq8888)です。






注:本記事は日本医学会連合 COVID-19ワクチンの普及と開発に関する提言と新型コロナとワクチン知らないと不都合な真実を参考に作成しております。(2021年4月5日現在)
日本医学会連合 COVID-19ワクチンの普及と開発に関する提言 修正第3版 2021年4月15日 追記
日本医学会連合 COVID-19 ワクチンの普及と開発に関する提言 修正第4版 2021年4月23日 追記
日本医学会連合 COVID-19ワクチンの普及と開発に関する提言 修正第5版 2021年8月4日 追記
COVID-19ワクチン3回目接種 2021年12月10日 追記
ということで始めます。
本日の目次(タップすると飛ぶよ)
新型コロナウイルス感染症とワクチンのポイント
「どうなったら新型コロナウイルス感染症に感染するのか?」
「ワクチンがどれぐらい効くのか?」
「ワクチンの安全性は?副反応は?」
「妊婦へのワクチン接種は?」
「小児へのワクチン接種は?」
「罹患者へのワクチン接種は?」
「ワクチンをうつと不妊になるの?」
これらの質問の答えはみなさん知りたいところだと思いますので、まずざっとまとめてみます。
ポイント
- 新型コロナウイルス感染症の患者(無症候含む)と接触しないと感染しない
- ワクチンを打った人は打ってない人と比べて新型コロナウイルス感染症にかかる可能性が90%以上減る
- ただし、ワクチンを打ったからといって100%かからないわけではない
- ワクチン接種者は自分以外に感染させる可能性を減らす
- 副反応は1回目よりも2回目の方が多い
- 最も多い副反応は、注射部位の痛みで70~80%だが、日常生活を妨げるほどの痛みは1%に満たない
- 副反応は高齢者より若年者で多い傾向にある
- アナフィラキシーはインフルエンザワクチンより頻度が高い
- ワクチン接種による不妊は事実ではない
- COVID-19に過去に罹患した人もワクチン接種は可能
- ただし、罹患者への接種は1回目でも一過性の副反応の頻度が高くなる
- 12歳以上はmRNAワクチンが接種可能となった
- 12歳未満のワクチン接種は海外で臨床試験中
日常生活でどう感染を防ぐか
新型コロナウイルス感染症の中心は飛沫感染、接触感染です。
飛沫感染
飛沫感染は、せき、くしゃみ、会話で飛び散る飛沫で人にうつることです。
なので、人との距離を取るソーシャルディスタンスや飛沫が長く空気に漂うな密閉空間での密集や密接(いわゆる3密)を避けることが予防策になるのです。
ソーシャルディスタンスをとる、3密を避ける、換気をするのは理にかなっているわけです。
接触感染
接触感染は、新型コロナウイルスに汚染された手指を介して人にうつることです。
大事なことは「洗っていない手で目・鼻・口など粘膜に触らない」ことです。
みんながよく触るところ、ドアノブやボタン類、現金、スポーツジムの共有部分などから手が汚染されることが多いです。
ただ、手に触れたから即感染というわけではないので、手を洗いましょう!
新型コロナウイルス(COVID-19)の予防法リスト
これをしたら100%感染を予防できるというわけではありませんが、これ以外の予防法は今のところありません。
COVID-19予防法
- 栄養と睡眠をしっかりとる
- 手洗いを徹底する
- 3密を避ける
- 十分な換気をする
- マスクを着用する(会話時はお互いにマスクをする)
- 体調不良なら外出しない
- 体調不良者と接触しない
- 水でうがいする
- 咳エチケットを行う
ワクチンも有効なのはわかっているけど、感染を100%防げない、そして治療薬がない現状ではやはり「感染しない」ことが最も重要です。
意外ですけど、水道水でのうがいは上気道感染を予防し、うがい薬を使うとほとんどの上気道感染症を予防できないことがわかっています。

新型コロナウイルスのワクチンとは
ワクチンの概要
ファイザー社とモデルナ社の新型コロナウイルスのワクチンは、核酸ワクチンに分類されて、病原体のm-RNAを直接、体内に打ち込みます。
(他にアストラゼネカ社とジョンソンエンドジョンソン社のウイルスベクターを用いたワクチンがあります。)
今までのワクチンは、生ワクチン、不活化ワクチン、成分ワクチンが主流でした(詳細を知りたい方はググってください)。
この核酸ワクチン、実は2019年までは、動物実験でうまくいっている程度で、実用化は10年先か20年先かわからないレベルのワクチンでした。
ところが、新型コロナウイルスの流行拡大と被害の大きさのために一気に研究と開発が加速したわけです。
企業や研究者がその気になれば、開発するスピードとしては妥当なようです。
ここで、問題になるのは、新しいテクノロジー導入の安全性と効果の検証です。
人の健康面に影響を与える新しいテクノロジーは、本来、何年もかけて安全性を担保しながら、効果を検証(いわゆる治験)をして初めて実用化されます。
今回は、この治験が短縮しているので、長期の安全性や効果はわからないのが実情です。
ワクチン接種の意義
ワクチンを接種する意義は、自分が感染する確率を減らすだけでなく、自分から他の人へ感染させる可能性も減らします。
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新型コロナウイルスを大切な人に感染させたくないあなたができる予防法
ワクチンの有効性
ワクチンの接種回数と接種時期
各社のワクチン接種回数と接種時期をまとめました。
2回接種のワクチンは、2回接種でさらに高い免疫が獲得されることが判明しています。
ファイザー社とモデルナ社のワクチンは、2回目の接種が遅れても十分な免疫が獲得されるので、必ず2回目を接種するよう推奨されています。
アストラゼネカ社のワクチンは、臨床試験では1回目の28日後に2回目の接種をしていましたが、その後の研究で2回目は1回目の3か月後に摂取したほうが高い免疫を誘導することが報告されました。
なお、2021年4月16日現在、デンマークでは接種後に血栓ができる割合が高いことを理由にアストラゼネカ社のワクチン接種を停止しています。
ジョンソンエンドジョンソン社のワクチンは1回接種で十分な免疫が獲得されるため、1回接種とされています。
我が国の接種対象
2021年8月4日時点のワクチン接種対象者です。
日本の接種対象
- 12歳以上の男女(新型コロナウイルス感染症罹患者含む)
- 希望する妊婦
妊婦に関して(2021年8月4日追記)
妊婦に関しては「妊婦および胎児・出生児への安全性」が確認されていないとして、優先接種対象者にはなっておらず、努力義務も課せられていません。
なお、日本産科婦人科感染症学会と日本産科婦人科学会からの提言で
「流行拡大の現状を踏まえて、妊婦をワクチン接種対象から除外することはしない」
「感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する」
としています。
また、日本産科婦人科感染症学会、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会の3学会は2021年6月17日に
「希望する妊婦は接種することができる」
と発表しています。
器官形成期である妊娠12週まで接種は避けるように、とも提言していましたが、
諸外国での流産率や催奇形性の増加がないことから、妊娠12週まで避けるように との制限を撤廃しました。
ただし、ワクチン接種に際して、健診先の医師と相談することを推奨しております。
有効性の評価
臨床試験では、ワクチンを接種した人と接種していない人で比較しています。
ファイザー社、モデルナ社のワクチンでは、接種した人は摂取しなかった人に比べて、新型コロナウイルス感染症を発症する確率が90%以上抑えられることが示されました。
ただし、ワクチンによって実社会で新型コロナウイルス感染症がどのくらい減ったかの評価はこれからです。
つまり、実社会での有効率は、現段階では不明ということです。
変異株への有効性
E484K変異をもつ新型コロナウイルスでは、ワクチンの有効性に影響が出る可能性を懸念されています。
これは、2021年4月23日に出された日本医学会連合 COVID-19 ワクチンの普及と開発に関する提言 修正第4版 で追記されています。
N501Y変異をもつ新型コロナウイルスは、ワクチンの有効性に大きな影響はないとされています。
変異株に対するワクチンの有効性は今後の検証を待つしかありません。
ワクチンの安全性
ワクチンの副反応
ワクチンの副反応とは、ワクチン接種によって誘導された健康上の不利益やそれが疑われるものです。
副反応が全くないワクチンはありません。
打った部位には、免疫の反応によって腫れたり痛かったりと、局所反応が必ずみられますし、一定の頻度で発熱や体のだるさといった全身症状が一時的にみられます。
ごくまれに、重篤な副反応として、打った直後にアナフィラキシーというアレルギー反応を起こすことがあります。
ただし、ワクチンを打った後に起こった有害事象すべてがワクチンが原因とは限りません。
ですから、ワクチンを接種した人と、ワクチンではない無害な液体(生理食塩水とか)を打った人のような対照群を置き、有害事象の頻度を比較して、安全性を検証します。
(以下、2021年8月4日追記)
新型コロナウイルス感染症に罹患した人がワクチン接種する場合、1回目の接種であっても一過性の副反応が出現する頻度が高くなっております。
副反応の実際
副反応は高齢者よりも若年者で多く起こっている傾向があります。
さらに1回目より2回目のほうが起こる頻度が増加しています。
もっとも多かったのは、痛みで、打った人の約7~8割に起こっています。
次に多いのは発熱で、半数が37.5度以上の熱が出ています。
これも1回目より2回目の方が多く出ています。
現段階の発表では、入院を必要とするような重篤な有害事象や死亡は0.6~0.7%起こっていますが、ワクチンを打った人と対照群で頻度が同じであることからワクチンに関連するものではないと結論づけられています。
要するに、ワクチンを打ったから入院したり、死んだりする可能性が上がることはない、という結果でした。
アナフィラキシーについて
女性に多い、接種30分以内に多いというのが特徴です。
日本で先行して接種している医療従事者のデータを見ると、季節性インフルエンザのワクチン接種と比べてアナフィラキシーショックの頻度は明らかに高いです。
アナフィラキシーの原因として、ワクチンに含まれるポリエチレングリコール(PEG)があげられています(これだけではありません)。
ポリエチレングリコール(PEG)は化粧品や薬に広く使われています。
化粧品にアレルギーがある方は、アレルギーを起こした化粧品の成分にポリエチレングリコール(PEG)が含まれていないか、など確認が必要です。
すでにポリエチレングリコール(PEG)のアレルギーがある人は、注意が必要です。
2021年7月7日時点でファイザーのワクチンで100万接種あたり7.4人、モデルナのワクチンで1人のアナフィラキシーが確認されています。
インフルエンザワクチンの頻度が100万接種あたり約1件ですので、同等かそれ以上の頻度でアナフィラキシーが起こっております。
長期の安全性
ワクチンによる長期の効果や実社会での有効性が不明なのと同様、現段階では長期の安全性は不明です。
今後のデータ集積によって徐々に明らかになると思われます。
すべての新型コロナウイルスに対するワクチンは、人では初めての試みなので、どのような副反応がどのくらいの頻度で起こるのかわかりません。
ワクチンを打った後の健康状態を観察し、そのデータを集めていくことが重要になると思われます。
ワクチンと不妊に因果関係はありません
ワクチン接種で卵巣に集積し不妊になるとか、胎児胎盤を傷害するという情報がありますが、事実ではないとのことです。
実際にラットで確認していますが、卵巣に到達することはありませんでした。
またmRNAワクチン接種後に交配するワクチン接種群とワクチン接種しないで交配する群に分けた実験でも、妊娠率、出生率に有意差は認めませんでした。
2021年7月29日時点では、ワクチンと不妊に因果関係があるとは言えません。
自身がワクチンを打った体験談
1回目、2回目の予防接種(2021年3月、4月)
私は、ファイザー社のワクチンを2回打ちました。
2回目は1回目の21日後に打ちました。
1回目は、打った翌日から、打った腕に痛みがあり、万歳するほど腕をあげるのはつらかったです。
2回目は、打った10分後から、打った腕のだるさと痛みがありました。腕の痛みは1回目と同じ症状でした。
2回目は、打った翌日の午後からだるさがすごくて、翌々日も朝寝、昼寝をして夜も普通に寝るぐらいのだるさでした。
その次の日は、だるさも減っていましたが、それでも完全にすっきりしたのは打った4日後でした。
幸い、1回目も2回目も熱は出ませんでした。
副反応が出ているということは、ワクチンに含まれるm-RNAと自分の免疫が反応している可能性が高いと考えています。
ただ、反応はしているけど、免疫として有効なのかどうかはわかりませんけどね。

3回目の予防接種(2021年12月)
3回目もファイザー社のワクチンでした。
2回目よりも注射されるとき痛かったように感じています。
3回目も2回目同様、打った10分後から、打った腕のだるさと痛みがありました。
前回の半端ない倦怠感を経験したことから、今回はアセトアミノフェンを打った直後から内服しています。
さて、経過はいかに?
判明次第追記します。
個人的な体感
2021年10月5日現在、救急外来を担当する医師としての体感について書きます。
当院に来院する患者で発熱、急性の呼吸器症状、味覚・嗅覚障害などがある場合は救急外来で新型コロナウイルス感染症の検査を行い
陰性を確認しないと院内に入れないシステムを採用しております。
そのため、新型コロナウイルス感染症の流行を日々肌で感じれる位置にいます。
ワクチン接種が進むにつれて、新型コロナウイルス感染症の重症例は目に見えて減っていると感じています。
また新型コロナウイルス陽性者の数は確実に減っています。
個人の結論としては、ワクチン接種は確実に新型コロナウイルス感染症の重症化する人数を減らしていると思っています。
ワクチンのまとめ
簡単にまとめます。
ワクチンのまとめ
- 個人で考えればワクチンを打つと感染する可能性はかなり減りそう
- 2回接種のタイプは2回接種した後に感染する可能性がぐっと減る
- 副反応は若い人に起こりやすい
- 2回接種のワクチンでは、2回目を打った後の方が副反応が出やすい、かつ症状がひどいことが多い
- 実社会のワクチン効果はまだわからない
- 長期の効果や安全性もまだわからない
注:断定できない部分が多いことをご了承ください。
新型コロナウイルスのワクチンは、人類史上初のタイプのワクチンです。
ですから、冒頭でお話したように、「絶対打ちましょう!」とか「絶対安全です!」とは言えません。
重篤な副反応が起きなければ、ワクチンを打って、新型感染症にかかりにくい、というメリットを受けられるだろうとは思います。
ただ、副反応が起きるかどうかは予見できませんし、ワクチンを打っても新型コロナウイルス感染症になる可能性は0になりません。
迷う方は、自分で調べたり、接種前の問診票にあるように、医師に質問するなどしてから判断しましょう。
なお、今後の動向によって有効性や副反応など安全性の情報が変わる可能性は十分にあります。
※ワクチンを打ったほうがいいかどうかに関して、個別の相談には応じませんのでよろしくお願いします。
※※ワクチンをうつかどうかは個人の責任で判断をお願いします。
まとめ
本日お話した内容は以下の3つです。
- 日常生活での新型コロナウイルス感染症の予防法
- 新型コロナウイルスワクチンの有効性と安全性
- 新型コロナウイルスワクチンの自験談
以上になります。
では.