指導者

【第18回】ブースリーダーの事前準備と事後処理

2021年9月9日

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この記事で解決できる悩み

  • ブースリーダーとして、何を準備したらいいかわからない
  • ブースリーダーとして、終わった後にやったほうがいいことを知りたい
  • ブースリーダーとして考えておくべきことを知りたい

ブースリーダーとして指導者も育てることできていますか

本日の目次(タップすると飛ぶよ)

事前準備と事後処理

ブースリーダーの事前準備と事後処理とは

ブースリーダーは自分の指導の準備だけしていればいいわけではありません。

終わった後も自分の振り返りをして終わり、というわけにはいきません。

ですから、コース開始前から終わった後までたっぷりお仕事がありますので、事前準備も事後処理も非常に大事になります。

その大半は自分のブースの指導者メンバーに対する準備と事後のフィードバックになります。

事前準備

ブースリーダーの事前準備についてまとめます。

事前準備

  1. ブースの担当表を作成する
  2. ブースメンバーの目標についてコメントする
  3. ブースメンバーがあらかじめ組み立てた準備の修正をする

事後処理

ブースリーダーの事後処理についてまとめます。

事後処理

  1. コース終了後に受講者の仕上がり具合や機材や環境の不備についてコース責任者に報告する
  2. ブースメンバーの振り返りについてフィードバックする

事前準備編

ブースの担当表を作成する

まずは、ブースの担当を決めます。

これもメンバー均等に割り当てておしまいというわけにはいきません。

指導者の経験値も実力もまちまちなのですから。

指導経験が0~3回程度の指導者には、1つのセクションすべてを任せる役割ではなく、

BLSの子ブースやVFの前半3症例など指導しやすく、フォローを入れやすいところを割り当てます。

指導回数4回以上あって、コースの指導がどういう風に進んでいくかがわかっている指導者にはセクションの導入とまとめを割り当てていきます。

このとき、本人の希望や過去の経験も加味します。

経験の浅い指導者には、常に経験豊富な指導者が補助としてつくように割り当てるのがポイントです。

またVF/Pulseless VTやPEA/Asystoleの担当は、前半に経験の浅い指導者、後半に経験豊富な指導者を割り当てるのがいいと私は考えています。

前半で理解度が想定より悪くても、進行に時間がかかっても、後半に経験豊富な指導者が上手に仕上げたり、時間をまいたりできるからです。

ブースメンバーの目標についてコメントする

私が行っているコースでは、事前にメーリングリストで指導者自身の目標を共有してもらいます。

そのため、自分のブースのメンバーがメーリングリストに目標を投稿したら、それに対してコメントを返します。

例えば、ある指導者Aさんが「今回の目標は1.時間管理 2.話しすぎない とします。」と投稿しました。

それに対する私の返事は「時間管理は事前のプラニングが重要です。

中間地点を意識しましょう。時間が余りそうになったらどうするかも事前に考えておきましょう。

話過ぎなかった結果、時間が余りました なんてことにならないようにしましょう。」 でした。

指導者自身の目標に対してワンポイントアドバイスや注意点をコメントすると、指導者はより準備しやすくなるでしょう。

ブースメンバーがあらかじめ組み立てた準備の修正をする

個人によって、準備してきた内容をあらかじめメーリングリストに投稿してcheckしてほしいと言う指導者がいます。

そんなときはもちろん「喜んで!」と言って返信します。

多いのは、スキルステーションのモニター/除細動や気道管理の時間配分をどうするか、と

シナリオステーションの自分が担当するシナリオのcheckです。

こちらも実例を交えて説明します。

PEA/Asystoleの1症例目の設定で「80代女性 狭心症で冠動脈造影検査目的に入院、明日が検査予定。

夜間いびき様呼吸をしているところを発見。すぐに反応がなくなり、呼吸停止でCPR開始。

初期波形PEA→CPR、アドレナリン投与→PEA→CPR→ROSC」 としてきました。

PEA/Asystoleの1例目であることを考えれば、アルゴリズムの習得が優先なので、

「いびき様呼吸など気道管理に目がいきそうな状況はすべて省いてsimpleな症例にしましょう。」とアドバイスしています。

指導者が考えてきたシナリオの目標に適したシナリオ内容になっているかどうか

またシナリオが現実的にありうるシナリオかどうか、この2点を意識してアドバイスしています。

事後処理編

コース責任者への報告

コース責任者へ報告することは主に2つです。

  1. 受講者の仕上がり具合
  2. 機材、環境に対する不備

受講者に伝えるべきことを伝え、習得させるべきことを習得させることができたか報告します。

もしできていないと感じれば、なぜできなかったのか、できなかった要因も報告するべきです。

また機材の不具合や環境で改善できることがありそうなら報告します。

いずれも次回さらに良いコースにするための報告ですから、忘れずにしましょう。

ブースメンバーの振り返りに対してフィードバックする

私のコースでは、振り返りもメーリングリストへの投稿を利用しています。

各指導者の振り返りに対して、個々に返信をしております。

上述の「時間管理と話し過ぎない」を目標にコースに臨んだ指導者の振り返りとコメントについて見ていきましょう。

これに対するフィードバックはこのように返信しました。

ポジティブフィードバックとコンストラクティブフィードバックを織り交ぜて返信しています。

指導者の育成に関しても余念がない、ブースリーダーとしても非常に重要なことです。

じおーた
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まとめ

本日は、ブースリーダーの事前準備と事後処理についてまとめました。

ブースメンバーは学習者に対して目標提示とフィードバックをしますが、

ブースリーダーはブースメンバーの役割に加えて、指導者に対する準備と指導したことへのフィードバックまで求められます。

より良いコースを作り上げるために、優れた指導者を育成するために、そしてなにより学習者の利益が最大限になるように

事前準備と事後処理を精一杯の力でこなしましょう。

では。

第19回に続く
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じおーた

現役勤務医・投資家|2020年、ダーマ神殿で腎臓内科医から救急医に転職. 医学・医療・投資の学びで日々レベルアップする情報をブログ通してあなたにお届けします.2021年の不労所得は1,371,395円. Lv99を目指す旅は今日も続く…I♡DQ.

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