この記事で解決できる悩み
- フィードバックするとき、どこを見ていいかわからない
- フィードバックするとき、どこに立ったらいいかわからない
『目標提示やフィードバックのとき、他の学習者をほったらかして、特定の学習者と1:1になっていませんか?』
本日の目次(タップすると飛ぶよ)
フィードバックの時、どこに立ち、だれに視線を送るか?
結論から書きます。
それは、『扇の要の位置に立ち、顔を振って全員に視線を送る』です。
絶対にこのポジション以外はありえないということではないです。
次の条件を満たしている位置ならOKです。
理想の立ち位置の条件
- 学習者全員が自分の顔を見ることができる
- 指導者の声がはっきりと学習者に聞こえる
- 指導者が学習者全員に視線を送れる(全員同時じゃなくても可)
この条件を満たす理想の位置が『扇の要』です。
シナリオ時の目標提示やフィードバックをするとき、上図のように学習者は円弧状に座っているとおもいます。
両端の学習者も常に指導者を見ることが可能です。
声もはっきりと聞こえるでしょう。
指導者はすこし左右に首を振るだけで両端の学習者にも視線を送れます。
なぜ、視線を送る必要があるのか?
視線を送る理由
人は視線を送られると「自分にも話しているんだ」とか「自分も意識されている」と感じ、指導者の話にまじめに耳を傾けるからです。
逆に、「自分が見られていない」「自分は意識されていない」と感じると、話を聞いていなかったり、よそ事を考えてしまうものです。
シナリオのフィードバックをするとき、経験の浅い指導者は、どうしてもリーダー役の学習者と1対1で話してしまいがちです。
話している途中で、首を左右に振り、全体を見回すだけで、「学習者全員に話している」と意識づけることができます。

1対1がダメな理由
もしリーダー役の学習者近くに立ち、視線をその学習者のみに向けてフィードバックをしたら、どんな不都合があるでしょうか?
残りの学習者全員が話を聞いていなかったときの不都合はなんでしょうか?
「せっかく1症例のシナリオを経験したのに、その経験を次のシナリオに活かすことができない」のが最大のデメリットになります。
建設的なフィードバックで終えたとき、次のシナリオでリーダー役の学習者が聞いていないと、次のシナリオも同じ間違いを繰り返してしまうかもしれません。
これでは、6症例経験しても「0→1」を6回繰り返すだけになってしまいます。
6症例経験したら「0→1」「1→2」「2→3」「3→4」「4→5」「5→6」となるのが理想です。
そのためには、全員にフィードバックを聞いてもらう必要がありますよね!

1対1になってしまう原因
立ち位置が原因
これは『立ち位置』に尽きます。
もっと詳しく言うと、「立ち位置が特定の学習者に近すぎる」のです。
上図のように、リーダー役の学習者の前に立って1対1のフィードバックをするのです。
反対側の学習者はもはやいないに等しい感じになっています。
反対側の学習者がよそ見をしていてもきっと気づかないでしょう!

近くにならざるを得ないときはどうするか?
例えばBLSの子ブースで1対3だけど距離が近いときや除細動のブースで1対6で近いときはどうしましょう?
この時は円形の中に入って、首を左右に振って全員に視線を送るのがよいでしょう。
下図のような感じです。

まとめ
本日お話した内容は以下の3つです。
- フィードバックするとき、どこに立ち、だれに視線を送るか?
- 学習者に視線を送る必要がある理由
- フィードバックが1対1になる指導者は立ち位置が問題
以上になります。
私が学習者全員に視線を送るように常に気を付けているポイントを書きました!

では。
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【第6回】時間管理
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1対多数の指導といえば、この漫画が思い出されます。
