指導者

【第7回】シナリオの進め方

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この記事で解決できる悩み

  • シナリオをどうやって進めていいかわからない
  • シナリオ中、ずっとしゃべっている(気がする)
  • 学習者の動きがシナリオから外れると不安で仕方ない

シナリオ中、学習者にずっと話しかけていませんか?

シナリオの進め方

上手な指導者がやっていること

上手な指導者がシナリオ中にやっていることは、1つだけ『学習者の動きを注意深く見まもる』ことです。

1つだけ例外があります。

それは、絶対にやってはいけないこと、いわゆる禁忌を学習者がしそうになった、した時は即時介入しなければいけません。

例えば、PEAなのに電気ショックしようとした、とか、電気ショック時に空中充電(Air in puddle)したときは、絶対、介入します。

じおーた
でも学習者のプレッシャーになるような見方はダメだよ。

実際の進め方

シナリオに入る前、適切な目標を提示し、状況設定を説明したら、学習者にシナリオを実践させます。

シナリオ中は、必要な進行(学習者から問われたらカルテの内容や身体所見、検査結果を伝えるなど)以外のことはほとんどしません。

もしシナリオ中に学習者の動きが止まっても、少し待ちましょう。

「次どうするんだっけ?」とか「次はこれだったかな?」と考えているかもしれません。

シナリオ終了後、学習者全員にフィードバックをしたら、そのシナリオは終了です。

じおーた
「適切な目標提示」や「学習者全員にフィードバックする」がわからないときは第1~5回を読んでね!

実際の進め方(例1)

今回もICLSを例にしていきます。

VFのセクションで、2人目の学習者がリーダーとして実践することを想定します。

じおーた
めでぃなさん、今回のシナリオでは、アルゴリズムの習得を目標にやっていきましょう。65歳男性、〇〇さんが胸が痛いと言ってナースコールしてきました。訪室したところ、呼びかけに反応しません。では、始めてください。
わかりました。
めでぃなさん

・・・シナリオ中(見守り)・・・

・・・シナリオ中(見守り)・・・

めでぃなさん
この患者さんのカルテはありますか?併存疾患や病歴を教えてください。
高血圧と糖尿病で内服治療中です。今回は、労作時に胸痛がするということで精査目的の入院中でした。
じおーた

・・・シナリオ中(見守り)・・・

・・・おわり

じおーた
目標はアルゴリズムの実践でした。めでぃなさん、アルゴリズム通りにできましたか?

例のように、上手な指導者はシナリオの進行以外は見守っているだけなことがほとんどです。

実際の進め方(例2)

次の例は、実際に指導している看護師さんからの質問を例にしています。

学習者がシナリオ実践中に、全員黙ったまま、動かなくなってしまいました

指導者は(声をかけたほうがいいかな・・・)と思いつつ、(考えている最中かもしれない)と思いなおし少し待ちました。

20秒待ってみましたが、学習者は動きません。

じおーた
みなさんならどうしますか?

冒頭の看護師さんは、リーダーに直接声かけすると言っていました。

リーダーに「なにを考えていますか?」とか「なにで困っていますか?」と直接はなしかけるのもありです。

ただ、リーダーに直接声をかけると、学習者全員が指導者に注目してしまう可能性が高いので、シナリオがいったん途切れてしまいます。

私なら、メンバー(学習者)の1人に「リーダーが困っているので、助けてあげてください」とこっそり耳打ちします。

この方法は、シナリオの流れを切らない、かつチーム医療を意識させられるという2点がメリットですね。

絶対やってはいけないシナリオの進め方

絶対にやってはいけない指導「誘導」

絶対やってはいけないシナリオの進め方は、『指導者が学習者を誘導しながらシナリオを進めること』です。

経験の浅い指導者や指導に自信のない指導者がよくやるシナリオの進め方です。

考えてみてください。

学習者の最終目標は『普段の臨床現場で、今日習ったことを実践できる』です。

決して、「今日のコース中に失敗せずシナリオをこなす」ではありません。

コースでシナリオを上手にこなしても、現場にもどって実践できないなら全く意味はないのです。

じおーた
実際の現場で、指導者は学習者の横につきっきりでいることはできないよね?

「誘導」しているシナリオの進め方(例)

次のようなことをしているときは、「誘導」になっちゃっている可能性が高いです。

「誘導」の例

  1. 学習者の動きが止まるとすぐに「次は〇〇するんじゃなかったですか?」と話しかける
  2. 学習者が間違えたらすぐに「それはアルゴリズム通りですか?」と訂正する
  3. 自分の間がもたないから、学習者に常に何か話しかけている

学習者にも考える時間が必要です。

学習者が止まったら、「次になにをするか」考えているのかもしれません。

なぜ「誘導」してしまうのか?

経験が浅い、もしくは自分の指導に自信がないから、「学習者が自分の想定を外れることが怖い」ことが一番の要因です。

だから、学習者が自分の想定を外れないように、道を外れたら無理やり元の道に戻るように「誘導」しているケースがほとんどです。

断言しますが、「目の前でシナリオを完璧にできた」=「現場でもきっとできるはず」は間違いです。

指導者に誘導されたことを、学習者がそのままやって「シナリオをこなせたように見せる」ことに意味はありません。

「誘導」しなくていいようにするには・・・

フィードバックを磨く』に限ります。

学習者が、完璧にシナリオをできなくても、多少間違えても、フィードバックで次からの行動を変える自信があれば、シナリオ中に「誘導」する必要はなくなるからです。

じおーた
やっぱりフィードバック・・・

まとめ

本日は、シナリオの進め方で上手な人の進め方とやってはいけない進め方についてお話しました。

シナリオ中は学習者の言動をじっと見まもりましょう!

シナリオ中に”絶対”やってはいけないことは「誘導」です。

以上になります。

じおーた
ハトに餌をやって後ろをついてこさせても、エサがなくなったらついてこなくなっちゃうよ!

では。

第8回に続く
【第8回】学習者からの質問への対応

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じおーた
星飛雄馬を見守る明子姉ちゃんのようにね・・・
逆に気になって仕方ないです!
めでぃなさん


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じおーた

医師・投資家|専門を腎臓から救急に鞍替えした彷徨えるアラフォー. 投資、教育、勉強の記事を中心に書いてます. 「不易流行」変えるべきを変え、変えざるべきを変えず.

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