この記事で解決できる悩み
- シナリオ中に介入するべきか迷うことがある
- 介入するべきか迷っているうちにシナリオが進んでしまう
- シナリオ中に中断してでもフィードバックするべき時がわからない
『介入すべきか迷っているうちにシナリオが終わった経験ありませんか?』
本日の目次(タップすると飛ぶよ)
かならず介入すべき基準
シナリオ中でも絶対に介入すべき基準は「禁忌とされる行動をしている時」です。
禁忌事項の例
- PEAやAsystoleで電気ショックをした
- 空中充電やAir in paddleをした
- 心停止なのに胸骨圧迫が長時間されていない など
禁忌とされる行動を続けさせると、臨床現場でも再び実践される可能性があるので、即座に介入してやめさせましょう!
シミュレーション教育の場でも禁忌とされる行動はさせないべきです。
それこそ臨床現場で禁忌をされると、取り返しのつかないことになります。

スルーしてよい状況
「禁忌とされる行動」をしていなければ、基本的にスルーして大丈夫です。
特に客観的証拠が残っていることに関しては、あとからフィードバック時に振り返ることができます。
例えば、アルゴリズムで薬剤のタイミングが間違っていた時です。
記録係が、シナリオの経過を記録していますから、どのタイミングでなんの薬剤がどれぐらい投与されたかハッキリしています。
このように客観的証拠をみんなで後から見つめなおせるときはスルーして大丈夫です。
他には、パッドの貼る位置が違うときも後から見直せますね。
やってはいけない介入
「学習者が間違えたから即座に介入する」ことは、やってはいけません。
シミュレーション教育のときに間違えるのはむしろいいことです。
シミュレーション教育で間違えておけば、実際の臨床現場で間違えることを回避できます!
その場で介入して正しい行動をさせるのではなく、間違えたところをフィードバックで突き詰めます。
「なぜ間違えてしまったのか?」「なにを考えてそう行動したのか?」
学習者同士で議論してもらい、次のシナリオで課題としてもう一度やってもらいましょう。
次のシナリオで学習者が正しく行動できた時は、もちろんすかさずポジティブフィードバックです。
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【第2回】フィードバックをする(必須)
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まとめ
本日は、中堅指導者さんからの直接の相談でシナリオ中の介入についてまとめました。
学習者が禁忌とされている行動をしたときは必ず介入が必要です!
現場で絶対にしてほしくない行動ですからね。
それ以外は、即座に介入しなくても、後からフィードバックしてあげればOKです。
シナリオの進め方に関しては第7回『シナリオの進め方』を参考にしてください。
では。
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【第10回】指導者自身の目標設定と振り返り
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