この記事が参考になる人
- 指導医の先生にメールをどう書いていいかわからない人
- 他院の医師宛てに封筒のあて名書きをしなきゃいけない看護師・医療事務
- 一般的な医師宛てメールのルールがわからない医師
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
じおーた(Twitter@JiotaQq8888)です。






今日は、医師宛てのメールの書き方をメインにお話します。
さらに、封筒の宛て名書きに関してもかぶる部分がありますのでつけておきます。
この記事を読めば、メールや宛て名書きで困ることがなくなります!
ということで、始めます。
本日の目次(タップすると飛ぶよ)
結論:メールの例文
結論を例文として書きます。
私がもっとも丁寧に書いた場合の一例です。
相手によって細かい差はありますが、ここまで書いておけば相手に失礼にはあたらないでしょう。
〇〇病院 〇〇科
部長 A先生 御机下
平素より大変お世話になっております。
△△病院のじおーたです。
本日は、××の件で連絡いたしました。
(本文)
じおーた(フルネーム)拝
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じおーた
△△病院 救急科 助教
〒〇〇〇-〇〇〇〇 (病院住所)
電話 (病院電話番号+あれば内線)
E-mail ×××@×××××
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宛て名の書き方(メール・封筒)
メールの例
メールの場合、1拓になります。
理由は後述します。
〇〇病院 救急科
じおーた先生 御机下
〇〇クリニック
院長 A先生 御机下
上の行には病院名 所属科を書きます。
改行して、下の行には(あれば役職)、名前+先生、御机下(おんきか・ごきか)と続けます。
手紙・封筒の宛て名の例
手紙・封筒の宛て名の場合、2択になります。
「御机下(おんきか・ごきか)」を用いるパターンと「御侍史(おんじし・ごじし)」を用いるパターンです。
御机下(おんきか・ごきか)を用いるパターン
まず、「御机下」を用いるパターンになります。
上の行には病院名 所属科を書きます。
改行して、下の行には(あれば役職)、名前+先生、御机下(ごきか)と続けます。
〇〇病院 救急科
じおーた先生 御机下
〇〇クリニック
院長 A先生 御机下
御侍史(おんじし・ごきか)を用いるパターン
次に「御侍史」を用いるパターンになります。
相手の名前がわからない医師宛てに手紙を書くときは、このパターンです。
上の行には病院名 所属科を書きます。
改行して、下の行には担当医(もしくは主治医、院長など)+先生、御侍史と続けます。
〇〇病院 救急科
担当医先生 御侍史
〇〇クリニック
院長先生 御侍史
相手の名前がはっきりしている医師宛てに手紙を書くときは、次のパターンです。
上の行には病院名 所属科を書きます。
改行して、下の行には(あれば役職)、名前+先生、御侍史と続けます。
〇〇病院 救急科
じおーた先生 御侍史
御机下(おんきか・ごきか)・御侍史(おんじし・ごじし)の意味
御机下(おんきか・ごきか)
「御机下」の由来は、
「手紙を目上の人の机の上に置くことは、自分にとって恐れ多いことなのでできません。
そのため、あえて机の下に置かせていただきます。」
という意味にあります。
また、机に置くということから、秘書などを介さずに直接本人の目に触れる場合は、「御机下」を使用します。
したがってメールの宛て名で「御机下」を使うのが至極当然となるわけです。
メールの場合、宛名の主以外の誰かの目に触れることはまずありえませんからね。
御侍史(おんじし・ごじし)
「御侍史」の由来は、
「手紙を目上の人に直接渡すことは、自分にとって恐れ多いことなのでできません。
そのため、あえて先生のおそばにおられる方にお渡しします。」
という意味にあります。
もともと「史」には『主君や国の記録を司る役人』『長官に従属する役人』といった意味があります。
「侍史」が『おそばにお仕えするもの』と考え、さらに敬意を表して「御」を前につけたと考えると
「御侍史」が用いられるのもうなづけます。
冒頭のあいさつ~本文の流れ
平素より大変お世話になっております。
医師のメールや手紙の冒頭は「平素よりお世話になっております。」がメジャーです。
私は時として「平素より大変お世話になり、誠にありがとうございます。」と書く場合もあります。
相手と親しい間柄であれば「いつもお世話になっております。」でも可です。
この一文が挨拶になっていますので、季節の挨拶などは不要です。
本文
冒頭のあいさつのあとは、単刀直入に用件に入ります。
長々と無駄な文章を読まされることを嫌う医師は多いのです。
私も、「用件は何?」と考えるタイプです。
上司にもそういうタイプが多かったです。
あいさつは一文で十分、単刀直入に用件を書き始めましょう!
結び
Y田 T郎 拝
相手に対して敬意を示す場合に用います。
「拝啓」「敬具」など一般的な手紙の冒頭・結びと併用することはできません。
メールでは、「拝啓」「敬具」など一般的な手紙の冒頭・結びを用いませんから、
「名前(フルネーム)+拝」を使うことで相手に敬意を表しています。
署名
メールの最後には署名を入れておくのが礼儀です。
署名で大事なことは、『記載されている箇所に連絡を取れば、あなたと連絡が取れるようにしておくこと』です。
仕事の関係上、
- この住所に手紙を送れば連絡がつく
- この電話番号に電話をかければ連絡がつく
- このメールアドレスにメールを送れば連絡がつく
という意味です。
時々、署名もなく、名前だけ書かれているメールをいただくことがあります。
資料を郵送したいとき、緊急で電話連絡したい場合に、
署名がないとメールからの返信を挟まなくてはならない二度手間になること、
いつ返事が返ってくるかわからずヤキモキすることになります。
署名を入れておくことは相手を思いやるうえで非常に重要です。
二重敬語にはあてはまらない
ビジネスマナーでは二重敬語はNGとされています。
例えば、「先生様」とか「社長殿」などです。
「先生 御侍史」「先生 御机下」が、なぜ二重敬語にあてはまらないかはわかりません。
医療業界特有の慣習から「先生 御侍史」「先生 御机下」と使うことに問題はありません。
コラム:メールでもじおーた先生御侍史はかなり多い!?
コラム
当然ですが、私の場合、仕事の関係で医師とメールのやり取りをする機会が多くあります。
メールでの宛名は「御机下」「御侍史」どちらを使うんでしたか?
そう、「御机下」ですよね。
しかし、実際のところは「御侍史」で送られてくるメールの方が圧倒的に多いです。
理由はおそらく、診療情報提供書で「御侍史」を使うので、メールでもそのまま「御侍史」を使っているのでしょう。
「御机下」と「御侍史」の意味の違いを理解しないまま、(なんとなく慣習っぽいから)と考えていると推測します。
ところで、言語にはトレンドがあります。
本来の意味とは異なったり、派生して新しい意味をもったりするのは歴史が証明しています。
言語は、書いたり話したりしているうちに省略されたり、造語されたりしながら、
変化した形をみんなが当たり前に使うようになっていくものなのです。
メールでも「御侍史」を使用するのがトレンドになると、「御侍史」が定着する可能性も大いにあります。
今後はメールでも「御侍史」が使われていくのではないでしょうか?
メールの件名の書き方(原則)

メールの件名のポイント
- 内容が一目でわかるように書く
- 【】を活用する
- 文末に(〇〇病院 じおーた)など自分の所属と名前を入れる
- 返信時は『Re:』をつけておく
内容が一目でわかるように書く
メールを開封しなくても、メールしてきた用件がわかるのがベストです。
次の例を見て、どう直したらいいかわかるでしょうか?
件名:先日はありがとうございました
件名:ご報告
「先日とはいつ?」「何についてのお礼?」「なんの報告?」となってしまいます。
具体的に改善するとしたら、このような形をとりましょう。
件名:〇月△日病院見学のお礼
件名:20××年〇月△日で退職のご報告
メールを開かなくても、件名だけで内容がはっきりわかります。
【】をうまく活用する
【】をうまく活用することで、相手と円滑なコミュニケーションを図れます。
具体例を挙げます。
件名:【要返信】〇月△日××講習会の出欠確認
件名:【重要】〇月△日××講習会のタイムスケジュール変更の案内
【重要】や【要返信】とあると、メールを開く緊急度や重要度があがります。
一つだけ注意してほしいのは、やたらめったら【重要】【至急】【緊急】といったワードを使わないことです。
重要度が低いのに、【重要】【至急】【緊急】といったワードを使うと信用をなくす結果につながりかねません。
文末に()を用いて自分の所属と名前を入れる
初対面の相手や名刺交換したばかりの相手に初めてメールするときや
久しぶりの相手にメールするときに使います。
件名:〇月△日病院見学のお礼(××病院 じおーた)
件名:20××年〇月△日で退職のご報告(□□病院 Y田 T郎)
1番目の具体例に追記してみました。
だれからのメールか1発でわかるので、迷惑メールとして捨てられずにすみます(笑)。
返信時は『Re:』をつけておく
相手からのメールは、返信であることがわかるように件名はそのままに「Re:」を文頭につけるのがよいです。
返信ボタンで返信する場合は、自動でつくので意識することは少ないでしょうが、メール送信前に確認しましょう。
やり取りするうちに、内容が変わった場合は『Re:』をつけつつ、件名を変更するのが妥当です。
話題が変われば、件名も変える癖をつけてましょう。
まとめ
本日は、医師宛てのメール、手紙、封筒の書き方に関してまとめました。
- 「御机下」「御侍史」の使い分け
- 署名の重要性
- 定型文のあとは、単刀直入に用件を記載
- メールの件名の書き方(原則)
以上4点、わかりましたか?
医療業界の慣習によるところも大きいですが、この内容であれば大怪我することはないでしょう。
では。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
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