医学生・研修医

【医学生・研修医向け】若いうちはこまめに患者の元に行った方がいい理由

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  • 患者を1日に何度も訪室する理由がわからない
  • こまめに患者を訪室しておくと得られるメリット

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

じおーた(Twitter@JiotaQq8888)です。

めでぃなさん
じおーた先生、実習で患者さんの元に何回も行っているんですけど、同級生から「そんなことしてもそんなすぐに状況変わらなくない?」って言われて不安なんです。
ふーむ、なかなか鋭い指摘だね。めでぃなちゃんは本当に状況が変わらないって自信を持って言えるかい?
じおーた
めでぃなさん
大概の場合は変わらないと思うんですけど、自信をもっては言えないです。
それはどうしてなんだろう?
じおーた
めでぃなさん
実習で初めて診る患者さんなんで、本当に大丈夫なのか、なにか変わってないかと心配になるんです。
そうだよね、実際に経験したことがないから、教科書にはこういう経過をたどるって書いてあるけど、心配になるよね。
じおーた
経験を積む、教科書に書いてあることが本当か確かめる、この2点だけでも患者さんの元に何回も行く価値があるよね。
じおーた
めでぃなさん
同級生たちに言われてすごく不安だったんで、じおーた先生にそういってもらえてうれしいです!
時間がある医学生のうちに、じっくり経過を自分の目で確かめておくのは非常に大事だと思うんだけどなぁ。
じおーた

医療機器や検査・治療方法が進化しても実際の経過を経験するのは何よりも大事です。

若いうちはこまめに患者を診に行け!

これが、今回の記事であなたに伝えたいことです。

ということで始めます。

なぜ患者をこまめに診に行った方がいいのか?

患者をこまめに診に行くべき理由

若いうちは、経験がありません。

経験がないので、患者がどういう経過をたどるのか、自信をもって断言できないんです。

ですから、患者を頻回に診察することで自分の経験値を上げる必要があるんです。

経験しておきたいこと

  • 症状の出現順と時間経過
  • 症状や検査結果のピークが発症からどれくらいでくるのか
  • 治療の効果が出現する時期
  • 治療が効いて症状が良くなる時期
  • 副作用の症状や検査値と出現する時期

頻回に患者を診察することで、また患者の訴えを聞くことで表に挙げた5つのことを確認できます。

診察したらカルテ記載するので検査値や画像検査などの結果も確認できるでしょう。

実例

微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)という疾患があります。

MCNSはステロイドが著効します。

ただし、治療を開始して次の日にはすっきり治ったという疾患ではありません。

MCNSの診断がついた20歳男性、昨日からプレドニゾロン60mg/日の内服が始まりました。

本日の昼ぐらいになって看護師さんから「患者さんのおしっこがほとんど出ていません。どうしましょう?」と報告がきました。

さて、何が起こっているでしょうか?あなたは主治医としてどうしますか?

自信をもってすらすらと答えられる医学生や研修医はもうOKです。

きっとMCNSに関しては経過に自信が持てるくらい経験を積んでいるのでしょう。

この先も同様、他の疾患の経験値を増やしていってください。

いちおう答えも書いておきます(笑)

MCNSでは利尿がつかず体内に水分をため込み浮腫が出ています。

ステロイドを開始すると、ステロイドのミネラルコルチコイド作用でさらに利尿がつきにくくなります。

ですので、MCNSでステロイド開始直後は治療開始前以上に利尿がつきにくいので利尿薬を投与したり、アルブミン製剤に利尿薬を併用することがあります。

ステロイドが効いてくると、利尿がつく前に尿中Naが増加します。

だいたい開始から1週間程度かかるのが典型例です。

その後、蛋白尿が減少・消失し利尿期に入ります。

見る見るうちに体重が減り、浮腫も消失、蛋白尿もなくなってステロイドを漸減するという経過になります。

まとめると・・・

経験しておきたいこと

  • 症状の出現順と時間経過⇒突然のむくみで発症、治療しないとむくみで体重が増え続ける
  • 症状や検査結果のピークが発症からどれくらいでくるのか⇒尿中Naが増加すると、数日後に尿量が増加し、浮腫も減っていく
  • 治療の効果が出現する時期⇒目安は7日程度だが、遅れる人もいる
  • 治療が効いて症状が良くなる時期⇒尿中Naが増えて数日
  • 副作用の症状や検査値と出現する時期⇒ステロイド開始直後に尿量減少やCr上昇など急性腎障害(AKI)になるかもしれない

なぜ上級医は頻回に患者の元に行かなくても対処ができるのか?

経験からくる予測が脳と身体に刻み込まれている

上級医は、医学生や研修医よりも当然経験があります。

専門分野の疾患であれば、脳と身体に典型的な経過が刻み込まれているのです。

だから患者の元に頻回に行かなくても予測がついて対処ができるというのが答えです。

それでもちゃんと予測通りか確認をしに1日2回(朝夕)の回診にはいくと思いますが・・・。

じおーた
念のため言っときますけど、上級医はサボってるわけじゃないんですよ!絶対!いやきっと!たぶんね・・・

予測していないことが起きたときは?

予測していないことが起きたときには次の3つを考えています。

予想外の時に考えること

  1. 稀な合併症
  2. 他疾患の併存
  3. 治療の副作用

上の表の中から、「典型的な経過で起きないけど、関連のありそうなこと、一般に頻度の高いもの」を全力で考えます。

思いつかないときは、患者の元にダッシュです。

経験からくる予測に自信を持てないとき、「答えはいつもベッドサイド(患者の元)にあります」。

検査・治療・処置・指示に自分が自信を持てないなら、患者さんを診察して決断しましょう

まとめ

本日は、若いうちはこまめに患者を診にいったほうがいい理由についてまとめました。

自信をもって患者の経過が把握できている、と言うなら

「いつ自分が患者を診察すべきなのか」

「いつ検査を出せばいいのか」が明確になります。

頻度の高い疾患はたくさん経験することで自然に脳と身体に刻み込まれるでしょう。

稀な疾患は学会発表や論文にすることで、1例からでも深く学ぶことで予測できるようになりましょう。

若いうちに自分の目で確認していないと、いくつになっても自信をもって指示や対処ができなくて自分も患者も苦しむことになります。

サボっているように見える上級医、実は学生時代から真面目に実習をこなしているから、サボっているように見せられるのかもしれませんよ(笑)。

では。

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じおーた

医師・投資家|専門を腎臓から救急に鞍替えした彷徨えるアラフォー. 投資、教育、勉強の記事を中心に書いてます. 「不易流行」変えるべきを変え、変えざるべきを変えず.

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